「二兎を追う者は一兎をも得ず」のことわざがありますが、私達はあえて「二兎」「三兎」を追います(授業、陸上競技、私生活)。人生においてはそのバランスが大切だと思うからです。
私達コーチは、世代はまったく違いますが、日本代表を経験しています。そう言う意味では「一兎」を追うことである程度の成功を得てきました。
引退後、会社に残り一般の社員と働く中で、世間知らずを悟り「一兎」を追っていたことを後悔したこともあります。反対に、陸上競技をしてきた経験が生きた事も多くありました。
その中で感じたことは「自分のベース」は陸上競技にあること。
しかし陸上競技以外の「学び」や「私生活での経験」も陸上競技以上に大切であるということでした。
学生は、自己実現の1つとして陸上競技の競技力向上を目指し、我々はそのサポートする中で、会社生活でもプラスに働いた陸上競技での経験を伝えて行けたらとの考えのもと、チーム作りや指導を行っています。
例えば、スポーツをしてきた人は、往々にして「忍耐力」や「人間性」を評価される事がありますが、それは結果として本人が獲得したものです。我々コーチがその人間形成に関与していたのであれば喜ばしい事ですが、コーチが意識してできるものではないと考えています。
反面、陸上競技に取り組みうえで基本となる「理論」や「原則」などは、普遍的で陸上競技以外にも活用(応用)できると思います。
本学では「トレーニングの原則」として4つ掲げています。