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監督・コーチからのメッセージ

「二兎を追う者は一兎をも得ず」のことわざがありますが、私達はあえて「二兎」「三兎」を追います(授業、陸上競技、私生活)人生においてはそのバランスが大切だと思うからです。

私達コーチは、世代はまったく違いますが、日本代表を経験しています。そう言う意味では「一兎」を追うことである程度の成功を得てきました。

引退後、会社に残り一般の社員と働く中で、世間知らずを悟り「一兎」を追っていたことを後悔したこともあります。反対に、陸上競技をしてきた経験が生きた事も多くありました。

その中で感じたことは「自分のベース」は陸上競技にあること。
しかし陸上競技以外の「学び」や「私生活での経験」も陸上競技以上に大切であるということでした。
学生は、自己実現の1つとして陸上競技の競技力向上を目指し、我々はそのサポートする中で、会社生活でもプラスに働いた陸上競技での経験を伝えて行けたらとの考えのもと、チーム作りや指導を行っています。

例えば、スポーツをしてきた人は、往々にして「忍耐力」や「人間性」を評価される事がありますが、それは結果として本人が獲得したものです。我々コーチがその人間形成に関与していたのであれば喜ばしい事ですが、コーチが意識してできるものではないと考えています。

反面、陸上競技に取り組みうえで基本となる「理論」や「原則」などは、普遍的で陸上競技以外にも活用(応用)できると思います。

本学では「トレーニングの原則」として4つ掲げています。

意識性の原則

トレーニングは選手本人の『やる気』で行う。
トレーニングは選手が『目的・方法・効果』を充分に理解し、高い集中力で行う。

全面性の原則

いろいろな機能をバランスよく鍛え、総合的な身体の発達をねらう。
『メンタル』『身体』『テクニック』(心技体)をバランスよく鍛える。

反復性の原則

技術・体力の定着をはかるため、反復練習の重要を理解し実施する。
オーバーロードの原則と組み合わせ、技術の精度、体力の向上を目指す。

オーバーロードの原則

トレーニングの負荷は軽いものから重いものへ移行していく。
技術トレーニングにおいては、やさしいものから難しいものへ。

①その中に「やさしいことから難しいことへ」と言うものがあります。当たり前のことのように聞こえますが、実際の生活では以外とできていないことだったりします。例えば、数学の方程式で躓くとそれっきり数学に苦手意識がつき、どんどん数字から離れてしまうことがあったりします。わかるところ(やさしいところ)まで戻れば良いのですが、、、、。陸上のハードル練習であれば、高さを低くしたり、インターバルを狭めたり、やさしくしてから取り組めば良いのです。これは、社会人として仕事をしていく中で、新しいスキル獲得時に役立ちました。

②同様に練習計画では、試合から逆算して計画を立てます。計画を実行していく中では、雨が降ったり、風邪をひいたり、当然計画通りに進まない事があります。その中で、自分の行動(練習)どう修正して行くかは、結果に大きく影響します。また、当たり前のことですが試合は待ってくれません。自分の準備が整っていなくても、その状態で出場するのです。練習計画の立案と実践に主体的に関われば、計画がないまま進む事の無謀さ、物事は計画通りに進まない現実、計画で想定した準備にならなくともその状態で成果を求めなければならない など、多くを経験できます。

こういった事を我々はコーチングの中で伝え、学生は実践を通して経験し、将来的にその経験が生きてくれればと考えています。

川村学園女子大学 陸上競技部

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